
勉強しないといけないのに、ついゲームをしてしまうんです。
この癖どうしたらやめられますか?
やりたいことを我慢して勉強するというのは、確かに立派な心がけです。
でも、ちょっとした誘惑に負けてしまって、あとで「なんて意志の弱い人間なんだ」と自己嫌悪…はい、ストップ。
ここにヒントがあります。
要するに、意志の力で我慢しようとするから負けるのです。
「すぐやる」ためのコツは、意志に頼らない仕組みづくりでした。
ならば、「やらない」ためのコツもまた、意志に頼らない仕組みづくりです。
最も自制心のある人というのは、たいてい最も自制心を使わない人なのです。
今回は、そんな「やらない仕組み」について考察していきましょう。
01 ハードルを上げる:見えないようにする

どうしたら「やらない仕組み」を作れますか?
「すぐやる」ためには、ハードルを下げる。
「やらない」ためには、逆にハードルを上げる。
これが習慣化の基本です。
つまり、望ましくない行動を制限したいなら、「やろうと思った瞬間に面倒くさい」と思わせる仕組みを作りましょう。
たとえば、スマホでゲームをしてしまうなら:
誘惑の入り口に、ちょっとした障害物を置くだけで、行動は大きく変わります。
誘惑に負けてしまう意志の力が弱い人は、障害物を乗り越えてまでやろうという意志もまた弱いのです。
- 「すぐやる」にはハードルを下げ、「やらない」にはハードルを上げるのがコツ。
- やめたい行動には、ちょっとした面倒くささを仕込むと効果的。
- 誘惑の入り口に障害物を置くだけで、行動を変えられる。
02 完全に断ち切る:逃げ道を作らない

やめたいのに、毎回「ちょっとだけ」が止められない…
「やめるより、少しだけ続ける方が難しい」
これは行動心理学で繰り返し語られる逆説です。
中途半端に逃げ道を残しておくと、常に意志の力を試されることになります。
たとえば、SNSの通知だけ切っても、アプリが残っていれば開いてしまう。
ゲームアプリを残したまま「今日は特別」と言い訳すれば、習慣は崩れます。
「ちょっとだけなら…」という1回が、次の1回を呼び、気づけば元通り。
これは意志の問題ではなく、仕組みの問題です。
だからこそ、やめるのなら完全に断ち切るのが正解です。
アカウント削除、アプリ削除、物理的に手放す。
決別の日には勇気がいるかもしれません。
でも、やらないことが当たり前になれば、もう意志の力は不要になります。
例外を作らないこと。
それが、最も穏やかで、最も楽な選択です。
覚悟を持って、完全に断ち切りましょう。
その一歩が、勉強に集中できる日々への入り口になります。
- 「少しだけ続ける」は逆に難しく、意志の力を消耗する。
- やめたいなら、逃げ道を残さず完全に断ち切るのが一番ラク。
- 例外を作らないことで、意志に頼らず勉強に集中できる。
03 そもそも手を出さない:誘惑に近寄らない

完全に断ち切るくらいなら、最初からやらなければいいんだ!
タバコを吸わない人に禁煙は必要ありません。
小学生は大人がなぜビールを飲むのかわかりません。
つまり、最初から手を出さなければ、やめる必要すらないのです。
たとえば、面白そうなゲームがあっても、「これを始めたらもう沼だから…」と自重しましょう。
そのゲームの楽しさを知る前なら、ほんの少しの意志の力で引き返せます。
そして「合格したら遊ぼう」と決めておけば、それは立派な報酬になります。
新しい誘惑に手を出してしまえば、いずれ必ず葛藤が生まれます。
「勉強しなきゃ…でも続きが気になる…」という心の引っ張り合いは、意志の力を消耗させるだけでなく、集中力も奪ってしまいます。
だからこそ、勉強に集中したい時期は「君子危うきに近寄らず」が最も賢明です。
誘惑の入口から中に入らないこと。
それだけで、迷う必要がなくなります。
「知らない」というのは、ある意味で最強の防御なのです。
- 最初から手を出さなければ、やめる必要すらなくなる。
- 誘惑を知る前なら、少しの意志で引き返せる。
- 「知らないこと」は、意志の力を守る最強の防御になる。
04 卒業する:我慢ではなく納得して手放す

勉強も大事だけど、どうしてもやめられないものもありますよね?
最後に、どうしても我慢できないものと対峙したときの最終手段です。
それはもう、最後までやりきるしかありません。
もしそれが、自分にとって勉強よりも大切に思えるのならば、勉強より優先するしかないのです。
それはもう「生きがい」に通じるものですから。
最悪なのは、どっちつかずでどちらも中途半端になることです。
勉強にも身が入らず、好きなことにも満足できない。
そんな状態が一番つらい。
だからこそ、どちらを選ぶかはっきり決めることが大切です。
勉強と比較して、あえてそちらを選ぶと決めたのなら、不合格でも納得できるはずです。
いっそ飽きるまで徹底的にやりましょう。
そして、自分の中で何か満足したとき、その優先順位は自然と下がります。
「もう十分やった」と思えたとき、心は静かに次のステージへ進みます。
そういう心境に達したら、無事に卒業です。
卒業とは、我慢ではなく納得の手放しです。
そうすれば、もう我慢しなくても勉強に没頭できるようになります。
意志の力に頼らず、自然と勉強が進むようになる。
そちらの方が、はるかに確実です。
- どうしても我慢できないなら、いっそ飽きるまでやりきるのも一つの手。
- 中途半端が一番つらいので、優先順位をはっきり決めることが大切。
- 「卒業」とは、我慢ではなく納得して手放すこと。そうすれば自然と勉強に集中できる。
灯さんノート:やらない仕組みまとめ

ここまで読んでくださってありがとうございます。
「やらない仕組み」をどう作るか、少しずつ見えてきましたね。
最後に、この記事のポイントをまとめておきます。
自分の勉強に取り入れるときは、ここを意識してみてください!
- やめたい行動には、ハードルを上げて「面倒くさい」を仕込むと効果的。
- 逃げ道を残すと意志が試され続ける。完全に断ち切る方がラクになる。
- 誘惑には近づかないのが一番。知らないことは最強の防御になる。
- どうしても我慢できないなら、飽きるまでやりきって納得して手放す。
まとめ:負け戦には参加しない
今回は、意志の力に頼らない「やらない仕組み」について考察してきました。
我慢というのは、意志の力です。
やりたいことを我慢して勉強するのは、勉強するたびに意志の力を試されることになります。
そして、いつか必ず負ける。
だからこそ、我慢しない仕組みを作るのが正解です。
誘惑との戦いに勝つのではなく、そもそも戦わない。
孫子の兵法にあるように、百戦百勝が最善ではなく、戦わないで目的を達成するのが最善なのです。



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