灯最近、脳のパフォーマンスが衰えた気がします…
勉強に集中できない。
勉強内容がなかなか定着しない。
それは、脳が衰えたわけではなく、コンディション不良が原因かもしれません。
穴の開いたバケツに水を注いでも意味がないように、脳のコンディションが悪いのに一生懸命勉強しても、なかなか効率は上がりません。
そこで、脳のコンディションを整える「脳活」をして、まずはバケツの穴を塞ぎましょう。
そして、脳活の一丁目一番地といえば「睡眠」です。
眠ることは、脳にとって最高のメンテナンス。
今回は、スタンフォードの知見をもとに、睡眠の質を上げる方法を考察していきます。
独学・兼業受験生が、限られた時間でも最高のパフォーマンスを発揮できる睡眠の形を探していきましょう。


- 大学受験の指導経験は10年以上
- 自身も行政書士試験に独学で合格
- 現在は生成AIを活用した勉強法を研究中
睡眠の役割とは何か:脳と身体を整える5つの働き



寝るってそんなに大事なんですか?
人は人生の約3分の1を眠って過ごします。
しかし、ただ休んでいるわけではありません。
睡眠と覚醒は2つで1つ。
睡眠がきっちりと役割を果たしていれば、翌日の脳はしっかり働き、身体も軽やかに動きます。
睡眠という基礎があってこそ、食事、運動、勉強といった日中の活動の効果が上がるのです。
スタンフォード大学の西野精治教授は、著書『スタンフォード式 最高の睡眠』で、睡眠には5つのミッションが課せられると言います。
脳と身体を休ませる
睡眠は、脳と身体の「休憩時間」。
ノンレム睡眠では脳も身体も深く休み、レム睡眠では脳が情報を整理しながら身体を休ませます。
この交互のリズムが、日中のパフォーマンスを支える土台になります
自律神経とホルモンバランスを整える
睡眠中は副交感神経が優位になり、心拍や呼吸が落ち着きます。
また、成長ホルモンやプロラクチンなど、身体の修復や代謝を助けるホルモンが分泌されるのもこの時間。
睡眠は、内側から整える「メンテナンスタイム」です。
記憶を整理・定着させる
学んだことを「記憶」として定着させるのも睡眠の役割。
ノンレム睡眠では嫌な記憶の消去、レム睡眠では情報のひもづけや整理が行われます。
つまり前日に勉強した内容は、眠っている間に整理されて記録されます。
徹夜で詰め込むより、しっかり眠る方が、記憶の定着率は高まるのです。
免疫力を高める
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、免疫細胞の生成にも関与しています。
睡眠不足が続くと、風邪や感染症にかかりやすくなるのはこのため。
眠ることは、病気を遠ざける「予防習慣」でもあります。
脳の老廃物を除去する
脳にはリンパ組織がないため、老廃物は脳脊髄液によって洗い流されます。
この「お掃除」が行われるのは、深いノンレム睡眠の時間。
睡眠不足が続くと、アミロイドβなどの老廃物が蓄積し、認知症リスクが高まることも報告されています。
この5つのミッションがきちんと果たされることで、脳のコンディションが整い、勉強や創造的な活動の効率が上がるのです。
人間にとって、睡眠がいかに重要なのかがわかります。
時間がない受験生こそ「質」にこだわるべき



でも、働きながら勉強してたら、睡眠時間を削らないと…
一般に、理想的な1日の睡眠時間は7時間から9時間と推奨されています。
もちろん、それだけ眠れる生活なら毎日7時間眠るに越したことはありません。
これは大前提です。
とはいえ、働きながら勉強している兼業受験生にとって、仕事をして、勉強をして、そのうえ十分な睡眠時間を確保するというのは、現実的に難しいでしょう。
睡眠の量を確保するのが難しいなら、質を高めるしかありません。
限られた睡眠時間でも、深く効率よく休むことができれば、脳のコンディションは整い、翌日のパフォーマンスは安定します。
スタンフォード式では、睡眠の質を高めるために最初の90分間を「黄金の90分」として注目します。
この「黄金の90分」とは、眠り始めてすぐに訪れる最も深いノンレム睡眠の時間帯のこと。
このタイミングでしっかりと深く眠ることができれば、脳と身体の回復が効率よく進み、睡眠全体の質が底上げされるそうです。
この90分は、成長ホルモンの分泌が最も活発になり、記憶の整理や老廃物の除去など、睡眠の5つのミッションが集中的に行われる最も重要な時間帯です。
この時間が浅い眠りになってしまうと、どれだけ長く眠っても疲れが抜けにくく、脳のコンディションも整いません。
だからこそ、限られた睡眠時間でも最初の90分をいかに深く眠るかが、脳活の鍵になるのです。


枕・マットレス・パジャマで整える「黄金の90分」



どうしたら「黄金の90分」の質を上げることができますか?
睡眠の質を高めるには、就寝前の準備と睡眠中の環境の双方が大切です。
就寝前の準備(入浴、脳のクールダウンなど)については別記事で詳しく考察しているので、そちらを参照してください。


ここでは、最初の「黄金の90分」を深く眠り、脳を回復させるための環境(寝具)について考察していきます。
枕:最も手軽に眠りを変える寝具
枕は、最も手軽に眠りを変えることができる寝具です。
寝ている間に首の骨のカーブを適切に支え、呼吸と脳への血流をスムーズにすることが主な役割です。
- 姿勢の安定:枕の高さや硬さが合わないと、首や肩に余計な力が入ります。緊張が抜けないまま眠ると、脳がうまく休めず、深い眠りに入りにくくなります。
- 酸素の供給:適切な高さの枕は呼吸がスムーズになり、脳に十分な酸素が届きます。「黄金の90分」を深く安定して眠るための土台となります。
- 体型に合わせる:仰向け・横向き、どちらでも首のカーブがゆるやかに保たれるかを確認しましょう。
- カスタマイズ性:中材の量を調整できるパイプ枕などは、最適な高さを細かく探るのに適しています。
マットレス:体温と寝返りを支える寝具の基礎
マットレスや敷布団は、睡眠の質に最も影響を与える「睡眠の土台」です。
西野教授によれば、入眠直後に深部体温が急速に下がることで、脳は最も深いノンレム睡眠に入りやすくなるそうです。
「黄金の90分」を深く眠るには、熱を効率よく逃がす寝具設計が欠かせません。
- 放熱:熱がこもりやすい寝具は、体温下降を妨げ、浅い眠りや中途覚醒の原因となります。特に背中や腰が密着するマットレスは熱がこもりやすい場所です。
- 体圧分散:体を均等に支えることで血流がスムーズになり、深いノンレム睡眠が中断されるのを防げます。
- 寝返りのサポート:寝返りは体温調節や血流改善のために重要です。マットレスが柔らかすぎたり硬すぎたりすると、腰痛の原因にもなります。
- 通気性:放熱をサポートする通気性の高い素材(ファイバー系、コイルなど)を選びましょう。
- 反発力:適度な反発力があり、自然な寝返りの動きを補助してくれるものを選びましょう。
パジャマ:眠りの質を左右する肌の環境
パジャマは、睡眠中の体温と湿度を微調整し、肌に直接触れる「第二の皮膚」です。
吸湿性や通気性に優れた素材を選ぶことで、蒸れや冷えを防ぎ、深部体温の自然な低下を助けます。
また、肌触りの良いパジャマは脳に安心感を与え、リラックスした状態で「黄金の90分」に入るための土台となります。
- 熱ストレスの防止:汗を適切に処理できないと、蒸れて不快指数が上がり、体温が効率よく下がりません。
- 安心感の確保:肌に触れる感触は、脳の安心感(オキシトシン分泌)に直結します。
- 天然素材:綿(コットン)、麻(リネン)、ガーゼなど、吸湿性・通気性に優れた素材を基本に選びましょう。
- 動きやすさ:伸縮素材や体を締め付けないデザインのものを選びましょう。
Akari NOTE:兼業受験生の脳活睡眠まとめ



ここまで読んでくださってありがとうございます。
最高の睡眠で脳活をする方法について、少しずつ見えてきましたね。
最後に、この記事のポイントをまとめておきます。
自分の勉強に取り入れるときは、ここを意識してみてください!
- 睡眠には「脳と身体の休息」「記憶の定着」「免疫力の向上」など5つの重要な役割がある。
- 時間が取れない受験生こそ、最初の90分を深く眠ることで睡眠の質を底上げできる。
- 「黄金の90分」の質を高めるには、枕・マットレス・パジャマなどの寝具環境が鍵になる。
5分でできる行動:バスタオルなどで枕の高さを微調整し、最も呼吸が楽になる体勢を探す







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