灯脳を鍛えるためには何をしたらいいですか?
クロスワード? 計算ドリル? それとも、難解な本を読むこと?
いいえ、正解は運動です。
…と言ったら、驚くかもしれません。
しかし実際に、脳にとって最高のエクササイズは、身体を動かすことだそうです。
もちろん脳のコンディションを整える「脳活」にも、運動は大いに役立ちます。
そこで今回は、アンデシュ・ハンセン『運動脳』をもとに、勉強における運動の価値を考察していきます。
「勉強のために運動する」というのは少し奇妙に感じられるかもしれませんが、本記事を読めば、今すぐにでも身体を動かしたくなるはずです。


- 大学受験の指導経験は10年以上
- 自身も行政書士試験に独学で合格
- 現在は生成AIを活用した勉強法を研究中
結論:運動は「時間ロス」ではなく集中力と記憶力のブースター



本当に運動が勉強に役立つんですか?
結論から書きます。
勉強には、週に3回、30分以上の有酸素運動(ランニングやウォーキング)が効果的です。
そう聞いて、「ただでさえ勉強で忙しいのに、ウォーキングなんてしている時間はない」と思う人も多いでしょう。
しかし『運動脳』には、まさにそうした声への答えが書いてあります。
テストのために単語を暗記する場合、運動しながら(あるいはしてから)暗記すると、何もせずに暗記した人よりも、覚えられた単語が20%増えたというデータがある。
となると、試験勉強や仕事の関係で何かを覚えるときには、「散歩に行ってる暇はない」と決めつけないほうがいいだろう。その散歩の時間は、思いのほか有益なものになるはずだ。
(アンデシュ・ハンセン『運動脳』)
これは、運動が脳に与える良い影響のほんの一例にすぎません。
実際には、記憶力だけでなく、集中力や創造性、さらには睡眠やストレスにも深く関係しています。
勉強と運動のどちらを優先すべきか。
これはなかなか難しい問題です。
しかし、運動を「勉強の妨げ」として切り捨ててしまうのは、少しもったいない気がします。


次のセクションでは、勉強に役立つ運動の効果を、もう少し詳しく見ていきましょう。
科学で証明された「運動が脳に与える6つの好影響」



運動は脳にどんな影響を与えるんですか?
勉強の質を高めるために、運動がどれほど役立つのか。
『運動脳』をもとに、脳の働きに与える6つの具体的な効果を整理してみました。
記憶力の向上:海馬を活性化し暗記効率を20%上げる
運動以上に、記憶力を高める方法はない。
『運動脳』はそう断言します。
有酸素運動によって、記憶を司る脳の海馬が活性化され、暗記力が向上します。
特に持久系の運動を3ヶ月間続けると、単語の記憶量が大きく伸びるという研究も紹介されています。
脳トレアプリよりも、ウォーキングや軽いジョギングのほうが、記憶力には効果的。
一度の運動でも効果はありますが、習慣化することで、脳の「憶える力」はさらに育っていきます。
集中力の強化:午前中の運動で集中の土台を作る
運動は、集中力を高める最も効果的な方法のひとつです。
運動によって脳の本来のメカニズムが活性化され、集中力が高まります。
『運動脳』では、身体に負荷がかかるほど集中物質が多く分泌されるため、歩くよりも走るほうが効果的とされています。
集中力を高めたいなら、午前中に30分ほど有酸素運動をすると、その後の数時間、脳の集中状態が持続します。
一度の運動でも効果はありますが、習慣化することで、脳の集中力の土台が育っていきます。
創造力の向上:歩きながら発想を生み出す
運動は、創造的な思考を促すスイッチにもなります。
『運動脳』によれば、歩いているときにアイディアが浮かびやすいのは、脳が発散的な思考モードに入るためだとされています。
運動によって脳内の複数の領域が同時に活性化され、柔軟な発想や新しい視点が生まれやすくなるのです。
座って考え込むよりも、外を歩きながら考えるほうが、問題の糸口が見つかることもあります。
20~30分ほどランニングすると、思考がほぐれて、創造の力が高まるのが実感できるでしょう。
脳の老化予防:毎日20分で脳の構造を若返らせる
40代・50代の受験生は、加齢による脳の衰えを感じることもあるかもしれません。
こうした変化も、運動によって改善できる可能性があります。
『運動脳』では、毎日20分ほど歩くだけで、脳の構造が若返るという研究が紹介されています。
特に海馬や前頭葉の萎縮を防ぎ、記憶力や判断力の低下を遅らせる効果があるそうです。
脳の老化に立ち向かうには、日々の積み重ねが大切。
毎日の運動を習慣にしましょう。
学力の向上:注意力と実行機能を高める
『運動脳』では、運動が子どもの学力向上に深く関係していると語られています。
脳の血流が増えることで、注意力・記憶力・実行機能が高まり、灰白質や白質も発達します。
体育の時間が増えた学校では、成績が伸びる傾向があるという研究も紹介されています。
ワーキングメモリーや読解力が向上し、注意力も持続するなら、やらない手はありません。
脳は年齢に関係なく変化する力を持っています。
これは、大人にも通じる話です。
ストレス軽減:ストレスホルモンを減らし気分を安定
ストレスは、脳の働きを鈍らせる「見えない敵」です。
『運動脳』では、運動によってストレスホルモンが減少し、脳のコンディションが整うとされています。
週に2回以上の有酸素運動は、気分を安定させる神経伝達物質の分泌を促し、心の揺れを静かに整えてくれます。
脳が健やかであることは、勉強で必要な集中力や記憶力に、間違いなく好影響を与えるでしょう。



運動ってすごい!
運動は、記憶力・集中力・創造力だけでなく、脳の老化予防やストレス軽減にもつながります。
しかも、子どもから高齢者まで、年齢を問いません。
そしてもちろん、運動は体力も強化してくれます。
長時間の勉強には、意外と体力が欠かせません。
運動によって、集中力の持久力や、学びを支える身体の土台も育っていきます。
脳のゴールデンタイムを活かす朝活ウォーキングのすすめ



でも私、体を動かすのがあまり得意じゃなくて…
脳を鍛える運動に、得意・不得意はあまり関係ありません。
ここまで見てきたように、勉強にはランニングやウォーキングなどの有酸素運動が有利です。
そこで提案したいのが「週に3回、30分以上のウォーキング」。
それも、できれば朝の時間帯が理想です。
歩き方は、少し息が上がる程度の早足で。
時間がなければ、通勤で歩く距離を少し延ばしてみるだけでも効果があります。
ウォーキングには、睡眠の質を高める効果もあります。
『スタンフォード式 最高の睡眠』では、日中に身体を動かすことで交感神経が刺激され、夜には副交感神経への切り替えがスムーズになるとされています。
また、日光を浴びることで、睡眠物質メラトニンの原料となるセロトニンが生成され、自然な眠りにつながります。
運動によって睡眠が整えば、脳のコンディションも相乗効果で整い、勉強にも好影響がもたらされるでしょう。
アインシュタイン、ベートーヴェン、ダーウィン、スティーブ・ジョブス、外山滋比古など、古今東西の多くの偉人たちも散歩を日課にしていました。
今では京都の観光名所として知られる「哲学の道」も、もともとは西田幾多郎をはじめとする哲学者が思索にふけりながら歩いた散歩道です。
こうした知の巨人たちが愛好していたように、早朝のウォーキングは思考と学びの土台になります。
運動は脳にとって最高のエクササイズ



私も明日から朝のウォーキングを始めます!
今回は、『運動脳』の知見をもとに、運動が勉強にもたらす効果について考察してきました。
私自身は、早朝のウォーキングには勉強時間とトレードオフするだけの価値があると思っています。
自宅の近くに、大きな公園などの良好なウォーキングコースがある人は本当に幸運です。
通勤前の朝活や、帰宅途中にちょこっとフィットネスジムに寄るなど、生活の中に身体を動かす機会を取り入れてみましょう。
本当に時間がないときは、立って勉強するだけでも、貴重な運動になります。
運動は脳のコンディションを整え、勉強の効率を底上げしてくれます。
効率よく学べれば、運動に費やした時間は、きっとペイできるはずです。
Akari NOTE:運動と勉強の関係まとめ



ここまで読んでくださってありがとうございます。
運動と勉強のつながりについて、少しずつ見えてきましたね。
最後に、この記事のポイントをまとめておきます。
自分の勉強に取り入れるときは、ここを意識してみてください!
- 運動は記憶力・集中力・創造力を高める「脳活」の最適解である。
- 週3回・30分以上の有酸素運動が、勉強の効率を底上げしてくれる。
- 朝のウォーキングは、睡眠の質や思考の柔軟性にも好影響を与える。
5分でできる行動:通勤ルートに5分だけ早歩きを加えてみる







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