読書の技法:読んだ本の価値を最大化する「忘れてもいい読書術」

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読んだ本の紹介文を書く灯さん

本を読んでも、読み終わったそばから内容を忘れてしまうんです…

自分に刺さった文を3つ選び、それをもとに紹介文を書いてみましょう。

本を読む目的は、最後まで読むことでも暗記することでもありません。
問題意識を持って本を読み、その悩みがひとつでも解決すれば上等です。
たとえ内容のほとんどを忘れてしまっても、自分に必要な発見が一つあれば、その読書は成功といえます

今回は、勉強法2.0の主力となる読書の技法について考察していきます。

この記事を読むと、読んだはずなのに忘れてしまう虚無感から解放され、自分にとって価値のあるインプットができるようになります。

目次

問題意識:自分の問いをセットして読む目的を明確にする

ベストセラーの『「好き」を言語化する技術』を読んだんですけど、もう内容を忘れてしまいました…

新書やビジネス書のような実用書は、読む前に問題意識をしっかり言語化しておくことが大切です。

書店でもAmazonでもブックオフでも、その本を手にとったからには、その本を読んで解決したいことや知りたいことがあったはずです。
自分の問いをしっかりセットしてからページをめくれば、少なくとも読みながら迷子になることはありません。

そもそも本を読むのは、著者の言いたいことを正しく理解することが目的ではありません。
そうした読み方は、いわば国語の試験勉強の読み方です。

勉強法2.0の読書は、自分の「問い」を解決することが第一義です。
たとえ本のメインテーマとは違っても、自分の問いが解決したり、何か新しい発見があったのなら、その読書は大成功です。
たとえ最後まで読み切れなくても、そのあと内容を忘れてしまっても、自分の問題が解決したのなら気にする必要はありません。
自分の人生を豊かにするために、自分本位で本を読むことが勉強法2.0の読み方なのです。

読書の技術:心に刺さるフレーズを3つだけ見つけ出す

すごく感動したのに「おもしろかった」しか言えないのが情けなくて読もうと思ったんです…

本を読むときは、自分に刺さる部分を3つ探すつもりで読みましょう。

具体的には、次のような箇所に付箋を貼ってみてください。

  • 問いに対する解決策
  • 今まで考えたこともなかった新しい発見
  • かっこいいと思ったフレーズ

その付箋が3枚あれば、その本の価値は回収できたと言っても過言ではありません。

紹介文:アウトプットを前提にすると読書の解像度が上がる

どうして3つなんですか?

論点が3つあれば、1,000字のアウトプットができるからです。

誰かに教えるつもりで学ぶと、学習効果が最大化します。
これは心理学で「プロテジェ効果」と呼ばれているものです。
これを読書に応用しましょう。

まずは、誰か一人、身近な人を思い浮かべてみてください。
その人にこの本の魅力を伝えるなら、どこを切り取るだろう。
自分一人が理解するためではなく、誰かにその魅力を伝える意識で読む。
それだけで、読みの解像度が劇的に上がります。

読書はアウトプットを前提にすることで、その真価を発揮します。
そして論点を3つ発見できたなら、1,000字のアウトプットはそれほど難しいことではありません。

書評の技術:30分ですらすら書ける紹介文の書き方

具体的にどうやって文章にまとめていけばいいのか、コツを教えてください。

プライベートな読書記録なら、何をどう書いても自由です。
しかし、SNSやブログで他人に読んでもらうことを前提にするなら、「書評」という形で文章にまとめるといいでしょう。
ここでは、読み手に興味を持ってもらい、かつ自分の学びを深めるための書評の書き方を紹介します。

リード文:作品概要を明記して読者に興味を持ってもらう

書評の冒頭では、読者に「どんな本なのか」という作品概要を伝えることが大切です。
まずは本全体の輪郭を提示して、読者との共通認識を作りましょう。

最低限、次の4点を簡潔に書くといいでしょう。

  • 書名
  • 著者
  • どんな人におすすめか
  • その本を読むと何がわかるか

これらを冒頭にまとめるだけで、書評全体の説得力がぐっと増します。
「これは自分のための書評だ」と読者に感じてもらえるように、導入の数行に心を配ってみてください。

本文:引用をもとに自分の思考を言語化する

次に、本から得た3つの知見をそれぞれ200字程度で膨らませます。

このとき、まずは付箋を貼った部分をしっかり引用するように心がけるといいでしょう。
引用をしないでざっくり感想を書くと、「面白かった」「感動した」「すごいと思った」という小学生のような感想しか出てこなくなります。
しっかり文を引用して、なぜその文に付箋を貼ったのかという根拠を書くことで、さらに読みの解像度が上がります。

また、自分の感想だけを並べるよりも、著者の言葉があるだけで、文章全体の説得力がぐっと引き締まります。
読者にとっても、本の内容をダイレクトに味わえるのは大きな魅力であり、お得感につながるものです。

ただし、引用には守るべき大切なルールがあります。

  • 自分の文章と引用部分は「」などの記号で明確に区別すること。
  • 原文を勝手に書き換えず、一言一句そのまま載せること。
  • 出典を必ず明記すること。

ルールを守って正しく引用することは、著者への敬意を払うことでもあります。
正しく引用すれば、あなたの解釈と著者の言葉が並び、書評はより信頼できるものになります。

結び:自分の言葉で価値を総括する

3つの知見を書き終えたら、最後に自分なりの結論で締めくくりましょう。
バラバラに紹介した3つの論点が、あなたの中でどう繋がり、一冊の本としてどんな価値を持ったのかを総括します。

読書記録:インプットとアウトプットは表裏一体

そっか、アウトプットが残るなら忘れてもいいんですね!

こうして完成した紹介文・書評は、あなたの大切な読書記録にもなります。
そして読書記録が手元に残れば、少なくとも「本を読んでも忘れてしまう」という虚無感に悩まされることはありません。

裏を返せば、読書記録があれば、本の内容は忘れてしまってもいいのです。
本の内容を忘れてしまっても、必要なときに自分の読書記録を読み直せばいいだけですから。

読書というインプットは、アウトプットによって完成します。
ぜひインプットとアウトプットのサイクルを回してみてください。
記録が積み重なるほど、あなたの読書はより確かな資産になっていくはずです。

忘れてもいい読書術の3ステップ図解。問いをセットし自分本位で読む。付箋を3枚貼る。誰かに教えるつもりで紹介文を書く。アウトプットが資産として残れば本の内容は忘れても良いと解説。

Akari NOTE:読書の技法まとめ

ここまで読んでくださってありがとうございます。
読書の技法について、少しずつ見えてきましたね。
最後に、この記事のポイントをまとめておきます。
自分の学びに取り入れるときは、ここを意識してみてください!

この記事でわかったこと
  • 読書は内容を正しく理解することではなく、自分の「問題」を解決するために行う。
  • 本から「解決策・新しい発見・素敵な表現」を3つだけ選び、付箋を貼る。
  • 誰かに教えるつもりで読む「プロテジェ効果」を活用し、読みの解像度を高める。
  • 引用・感想・実践を組み合わせた読書記録があれば、本の内容は忘れてもいい。

5分でできる行動:今すぐ手元にある本を開き、心に刺さる一文を1つ選んで付箋を貼る

実例:「好き」を言語化する技術

そういうわけで、私も紹介文を書いてみました。

今回は三宅香帆さんの『「好き」を言語化する技術』を紹介します。
この本は、推しの魅力を語りたいのに言葉が出てこない人におすすめの新書です。
この本を読むと、自分の大好きなものについて、自分の言葉で語るコツがわかります。

他人の感想を見ないこと

ずばり! 推しを語るときに一番大切なこと。
結論から言ってしまいますが、それは「自分だけの感情」です。
(三宅香帆『「好き」を言語化する技術』)

自分の感想を言葉にするとき、一番の敵は「クリシェ」です。
簡単に言うとクリシェとは、ありきたりなシチュエーションや台詞や言葉のこと。
人は知らないうちにありきたりな表現に汚染されてしまいます。
ですから、感想を書くときにはSNSなどを一度遮断して、自分だけの言葉で書くことが重要だそうです。
気を付けないと。

感動ポイントを細分化する

推しの魅力を言語化するとき、本当に重要なのは語彙力ではありません。
必要なのは、「細分化」です。
言語化とは、いかに細分化できるかどうかなのです。
(三宅香帆『「好き」を言語化する技術』)

第一声は「最高」「やばい」でも構いません。
そこで思考を止めてしまうことが問題です。
「どこがどう最高だったのか」「どうやばかったのか」を考えて言葉にしてみる。
こうした細分化をすれば、語彙力がなくてもオリジナルな感想になります。
感想のオリジナリティは細部に宿る。

絶対に書き終えるという意志を持つ

書き出してしまったら、あとは書き終えるだけです。
なんて簡単に言いましたが、なによりも重要なのは「まず、書き終える」こと。
とにかくここが終着点だ! というところまで書き終えるのが、長い文章では何よりも重要。
(三宅香帆『「好き」を言語化する技術』)

文章は書き終えただけでえらい!
言葉が変でも、文脈がおかしくとも、書き終えることに勝る目的はない。
書きたいことをダーッと書いてしまえば、今はAIがうまく書き直してくれますし。笑。
そういう気分で書いてます。

まとめ

自分の言葉で書くことのハードルを下げてくれる本でした。
うまく書こうとして他の人の文章を見てしまったら一巻の終わり。
うまく書けないときは細分化してみる。
とにかく最後まで書き切る!

こうして、私にも1,000字の紹介文が書けました。
これでもう忘れても大丈夫!

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この記事を書いた人

塾講師 × 独学合格者 × ブロガー。
塾講師としての指導経験から行政書士試験に独学合格。
その実践知をもとに、独学兼業でも短期合格できるロードマップを体系化。
現在は、生成AIを活用した勉強法や文章術を試行中。
趣味も勉強の一部です。
初音ミクに脳を焼かれている。

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